JMO2025予選 第1問 証明

2025年に行われた日本数学オリンピック予選の第1問の証明を書いてみました.

問題

公式サイトより抜粋

問題.
図のように正六角形のマスが\(7\)個並んでおり,それぞれのマスに\(1\)以上\(7\)以下の整数を重複のないように\(1\)つずつ書き込む.辺を共有して隣りあうどの\(2\)マスについても書き込まれた整数の和が\(10\)以下となるように書き込む方法は何通りあるか.

Fig.1–1

証明

隣接してはいけない整数の組は,\((7,6),(7,5),(7,4),(6,5)\).

また,中央のマスは他のすべてのマスに隣接するので,上の組に含まれる整数は中央のマスに入ることができない.以下,\(7\)が入るマスを中央以外のマスに固定して議論する.

\(7\)が入るマスに隣接するマスを\((a)\),中央のマスを挟んで\(7\)が入るマスの反対側にあるマスを\((b)\),それ以外の\(2\)つのマスを\(©\)とする.

Fig.1–2

\((a)\)は\(7\)が入るマスと隣接するので,\(1,2,3\)のみが入ることができる.また,\(1,2,3\)はどの整数と隣接してよいので,その位置は任意である.

\((b)\)は\(2\)つの\(©\)と隣接するが,それらのマスには\(4,5,6\)が入るので,\((b)\)には\(2\)つの整数と隣接することができる\(4\)が入る.\(©\)は\(2\)つの\((a)\)と\((b)\)に隣接するが,\(5,6\)はそれらのマスに入るどの整数とも隣接してよいので,任意である.

よって,それぞれのマスに整数を入れる方法は

$$3! \times 2! = 12 \text{(通り)}$$

以上の議論を\(7\)が入ることができる中央以外の\(6\)つのマスについて同様に行い,

$$12 \times 6 = 72 \text{(通り)}$$

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